FC2ブログ

ひとしずく 後書き 10

ベルメゾンネット


今回も、後書きのような感じのものを、やっていきます。

まずは、73話目のこちらから→造花のブーケ(からくり 2)

こちらも、からくりシリーズに入れてはみたものの、全くからくっていない内容です。
結婚式の段取りの最中に、主人公と未来の新郎が揉めるという、まぁどこにでも転がっていそうなお話です。何故からくりシリーズに入れたかというと、パッと見では主人公と主人公の旦那の痴話喧嘩という風に見えるけれど、実はそうではなく、旦那の父親(義父)がわざわざ躓かなくていい段差で躓かせようとコッソリ裏で糸を引いている……という内容であるが故にこのシリーズに収まった次第です。

主人公の旦那はモラハラ気質という設定なのですが、その背景に彼の父親という存在が深く関わっている事を匂わせています。
ホントね、書いていてイラ~っとする奴なんですよ、義父のキャラが笑。姑息で卑屈な小心者、という設定なのですが、今回のこのお話でそういう部分にちょっと触れている感じですかね。まぁ、登場人物全てが良い人キャラだったら小説が成り立たないので、こういう性格の人も必要かなーとは思うけれど。実際いたらヤダ笑。でも、このお話の中で一番の問題点は、やはり甘んじてモラハラを受け入れている主人公なのではないかと思います。

そして→母の入院生活 17です。

次の行き先を選び、面談を終えた主人公は、今度は本人面談に挑みます。本人面談は主人公の母親を連れて行かなければならない事から、前の面談よりもたくさんやる事が増えます。子供達の居場所確保、そして入院中の病院での外出許可の届け出、介護タクシーの手配などを済ませ、主人公は母親を連れて面談へと出向きます。今回やって来た介護タクシーのドライバーは、大柄で陽気な老人です。主人公は車中で北山と名乗るその年配者の話に耳を傾けます。彼は日々の業務で老健などの情報に詳しく、待機100人という嘘みたいな話も聞いた、と主人公に告げます。だから今日は頑張って、と主人公を励まします。

お次はこちら→落下

これは一話読み切りです。主人公の結婚前のお話です。
マリッジリングを買いに行く事になった二人に、今度は彼の母親(義母)が立ち塞がります。彼の母親が購入する事になったため、主人公は何も口出しが出来ません。が、どこまで親に頼るつもりなのかと主人公は内心彼に対して嫌悪感を持っています。この主人公にしては珍しく乙女な感情で指輪の購入を楽しみにしていたのに、神聖な気持ちを台無しにされてしまいます。

このお話でも、主人公の旦那の行動は、モラハラ満載?です。普段から自分の荷物を持とうとはしない主人公の旦那は、案の定この日も主人公に持たせようとします。受け取り損ねた主人公が、誤って携帯を道路に落下させてしまうと、彼は烈火のごとく主人公を罵倒します。そもそも、自分の荷物を自分で持つという観念がない事に問題があると思うのですが、モラハラ男にそんな常識はありません。落としたお前が悪い、となるのです。心底そう思っているのです。後ろからポンポン、と肩を叩いて、アホなのか? 君は? と言ってやりたい気持ちで書いていました。

今度は→母の入院生活 18です。

主人公と主人公の母親、それに介護タクシー会社の北山は、医療法人の老健に辿り着きます。北山と別れた主人公は、車椅子を押しながら中へと入ります。今度の面談は以前の担当者とは違い、主人公と同じ歳くらいの、二十代後半か三十代前半くらいの若い男が現れます。面談が終わると、主人公はその男に頭を下げ、よろしくお願いします、と告げます。相談員の男は会議室を出るとすぐ前の開け放たれた休憩室へと消えていきます。そこは開け放たれたままなので、前を通る主人公は嫌でも中が見えてしまい、喋り声も全部聞こえてしまいます。
「あー! それ、私が食べようと思ってたのにー!」
「あの爺さん、また自分でオムツ外しちゃったらしいんだよ」
「ワーッハッハ! ワーッハッハ!」
クッキーを口いっぱいに頬張りながら談笑している、自分と同世代の若い職員達の賑やかで楽しそうな様子に、主人公の胸はグッと痛みます。(念の為に付け加えますが、介護施設の職員に対する批判ではありません。これは、小説です。実際にこんな人達はいないと思います。)数日後、ソーシャルワーカーの上田から連絡があり、母親が落ちた事を知ります。

この回は珍しく? 主人公と主人公の母親の会話が途中で登場します。とっても頓珍漢な内容です。50代だけど50代に見えないほど病気で老け込んでしまった主人公の母親は、ここはイチリツ? ワタクシリツ? と突拍子もない質問をしてきます。

そしてお次は→労い

これは……なんというか……主人公も相当卑屈だな~という印象です。
幼稚園に通う子供達のために、主人公は園に付き物の発表会のために悪戦苦闘して衣装を作ります。しかし、当日幕が上がると、大勢の人が手作りしておらず、専門の業者に任せたり親に頼って作ってもらっていた事を知り、主人公は愕然とします。何も知らなかった自分を恥ずかしく思います。
発表会が終わると、義父と義母に食事に誘われます。主人公の旦那があの衣装、全部手作りなんだぜ、と義母に告げると、義母は私の娘の方がきっと上手に作れたはず、と主人公に告げます。主人公は労いの言葉がない事に釈然としない気持ちになり、また子供がいないために手作り品のノルマ達成の経験のない義姉と比べられた事にも納得が出来ません。

うーん。主人公の言い分はわからなくもないけれど、ちょっと高望みし過ぎ? 甘え過ぎ? のような気がしますね。いや、結構なひどい扱いを受けているけれど、そもそも労いって欲しがるものじゃないと思う。自分が他人に対して労いの言葉をかけるタイプだから、周りの人も自分に対してそうして欲しい……というのは、それは違うのでは? と私は感じます。まぁ、人間関係においての潤滑油として労いって大事だとは思いますがね。見返りを求める生き方そのものが、なんというか……違うような気がします。

こちらは、一話読み切りになっています。

次に→母の入院生活 19

全ての努力が泡となった主人公は、落ち込む暇もなく、次の行き先を探します。知り合いが新しく始める住居型のホームはどうか、とソーシャルワーカーの上田に勧められますが、金銭的にかなり辛くなる事や、場所が不便な事で主人公は悩みます。しかし、30代になった主人公は育児の真っ只中であり、まだ50代でありながら要介護5で寝たきりになってしまった母親の面倒を一人で全て看るのは不可能であったため、他に手はないと割り切り、それを承諾します。

数日後、母親の病室にいた主人公の元に上田がやって来て、ダメだったと告げます。数値が悪過ぎるために、向こう側が怖がって引き取れないと言っている、と聞かされます。主人公は面談はおろか、書類だけで落とされてしまった事を知ります。落ち込んでいる暇はない、ここには三か月しかいられないからね、との上田の言葉に、主人公はまた次の行き先にアポを取る旨を告げます。

帰り道、激しい頭痛のため、主人公は段差を避けてゆっくりと自転車をこぎます。一度家に帰って熱を測ってみようかと思いますが、熱があったところで休めるはずもないので、そのまま幼稚園へと向かいます。

そして次は→初めての誕生日

こちらは一話読み切りです。モラルハラスメント被害者特有の、悲しさや虚しさを表現したつもりです。結婚して初めて迎える自分の誕生日、主人公は一人暮らしではなくなった事に喜びを感じます。お腹には初めての赤ちゃんがいます。主人公は母親に妊娠を告げますが、母親は送金がなくなる事を恐れ、全く喜んではくれません。むしろあからさまに迷惑そうにあしらわれます。誕生日当日、主人公の旦那はその日だけ何故か遅くに帰宅します。今日は自分の誕生日だと主人公が告げると、彼は知っているよ、お誕生日おめでとう、お腹が空いたから早くご飯にしてくれ、と言います。主人公はその場にくずおれ、激しく泣き出します。主人公の旦那は困惑し、もうお母さんなんだから、そんなに泣いていたらお腹の子供に笑われるぞ、と言います。意思の疎通が全く出来ていない事に絶望した主人公は、家を出ようとしますが、住んでいた一人暮らし用のマンションは既に引き払い、実家の母親からは絶対に帰って来るな、と言われている事から、身重の体で自分にはどこにも行き先などない事に気付かされます。主人公は泣きながら、お味噌汁を温め始める……という内容です。

せめて、親か配偶者か、どちらかでもこの主人公の味方であれば救いもあるのですが、どちらも主人公を食い物にし、足を引っ張るだけの存在という……笑。悲惨を通り越していますね。救いもなければ逃げ場もない、真っ暗闇の世界観です。

そして→母の入院生活 20

少しずつ体調が悪くなっていく主人公ですが、母親が入院している病院への顔出しや、仕事や家事、育児の隙間に次の病院探しもしている事から、時間的な余裕がなく、気にはしつつも放置します。病院へはほぼ毎日母親のために出向いており、子供達の風邪や予防接種などでもよく通っているため、自分のために病院へ行こうという気にもなりません。

そんな中、主人公は鎮痛剤を飲むために、いつもは旦那の帰宅を待ってからしか口にしない夕食を先に子供達と一緒に食べ始めます。何かお腹に入れてから薬を飲まなければ、後に胃痛で転がり回るはめになるからです。しかし、それを知らない主人公の旦那は、お前はいい身分だな、と先に食事をしている主人公を蔑みます。主人公は理由を話そうとしますが、結局何を言ったところで彼には伝わらない上、余計に冷たくあしらわれる事を経験上知っている事から、口を閉ざします。

育児と介護の同時進行で主人公の体調が悪くなっていく中、更にモラルハラスメントが食い込んでくる……という内容です。

そしてラストはこちらの→ふわふわです。

変なタイトル笑。ふわふわ……って、原宿〇前パー〇ィーズか(このツッコミ、わかる人、いるのだろうか)! 
新米ママになった主人公は、全く回復しない産後の不調の中、夜中であろうが三時間おきにやって来る授乳に疲れ、日中アポなしで代わる代わるやって来る舅や姑や義姉の相手に疲れ、旦那に相談するも、お前は我慢が足りない。昔の人はもっと苦労していたはずだ。お前は口を開けばオレの家族の愚痴を言う、と見当違いな事を言われ、逆に責められます。何を発言しても揚げ足を取られるので、主人公はこの人に何を言ったところで無駄なのだ、と徐々に悟り、一切口にしなくなっていきます。

ある日、旦那の実家に呼ばれて行くと、義姉が座布団の上に主人公の子供を寝転ばせ、毛糸の切れ端を持ってふわふわとそれを子供の顔の上で揺らして遊び始めます。主人公は慌てて義姉の失礼な振る舞いを阻止しようとしますが、彼女の環境を考え、思い留まります。
姑がデパートで買ってきた、と沙耶のお昼寝用のふわふわした毛布を出してきます。主人公が礼を述べると、姑は色違いの同じ柄の毛布を二枚出し、一つは自分用に、もう一つはうちの娘用に買ってきたのよ、と告げます。もちろん、主人公の分はありません。主人公はそれを欲しいとも思っていませんが、わざわざ見せなくてもよいものを見せて、遠まわしにあなたの分はないのよ、と匂わせるその幼稚な行為を他人事ながら恥ずかしく思います。
一話読み切りです。

では、今回はこれまで。


アメリカンイーグル


ミキハウス


日比谷花壇



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む
スポンサーサイト

ひとしずく 後書き 9

ソニーストア


今回も後書きのようなものを書いていきます。

まずは、64話目のこちら→母の入院生活 12

母親と別れた主人公は、弟と共に遅い昼食を取ります。久し振りに弟と食事をしながら、主人公は弟と一緒に暮らしていた日々をふと思い出します。二度とは帰らないその日々を、懐かしく思い出すのです。
結婚をして家を出ても、大抵の人には実家があり、時折は帰省する事が出来ますが、この主人公と主人公の弟はそれが出来ません。過去の生活と現在の生活が全く繋がっておらず、それぞれ切り取られ独立した別の次元として存在しています。何年も何十年も繋がった状態が延々と続く人もいるのに、自分は何故切り離されなければならなかったのだろう、と主人公はぼんやりと考えます。

「羨んでも、妬んでも、それらが自分の手には絶対に入らない事は重々承知だ。頭では、わかっている。理解している。だが、理解したところで、渇望は止まらない。どうしようもないほど、私は守られたい。親の愛情が欲しい。その矛盾こそ、塔子そのものであった。」

↑これは本文から抜粋した主人公の気持ちです。退院、転院を無事終えた安堵感からか、主人公は根本で解決出来ていない自分の問題点に気付かされるのです。

次に→手ぶらのプロポーズ

これは題の通り、主人公が手ぶらでプロポーズされるおはなしです。そのままの内容です。特に記す事はないですね。
相手の男の仕打ちもどうかな、と思いますが、淡い期待を膨らませた主人公もどうよ? と思います。まず、期待という待ちの姿勢で生きている自体が間違いなのでは……? と思う。
傷付いた主人公は、傷付いた自分を相手に見せる事が怖く、勇気を出して不満を言ったところで今度は相手が傷付く姿を見るのが怖く、それらはなかった事として処理されます。簡単に傷付いた自分を許せない気持ちもあります。
……主人公、面倒臭い性格してるなぁ、と思いますね。あ、もちろん相手の男も。どちらも同じ穴の狢っぽい。
一話読み切りになっています。

そしてお次は→母の入院生活 13

弟と別れた主人公は、子供達のお迎えに急ぎます。幼稚園に着くと、息子の海斗は主人公に気付かず黙々と一人でお絵かきをしています。主人公が帰るよ、と促すも、途中で切り上げる事が出来ない性格の海斗は、母親の言葉を無視して絵を描き続けます。主人公は諦め、息子の気が済むまで待つ事にします。
やがて絵を描き終えた息子を自転車に乗せ、主人公は小学校へ向かいます。お迎えに行ってあげる、と娘の沙耶に約束をしていたからです。しかし、いざ着いてみると、娘の沙耶は友達と遊ぶのに熱中していて、後で友達と一緒に帰るから先に帰ってほしい、と言います。主人公は息子だけを連れて先に帰る事にします。

長い一日を終え、やっと家に着くと、主人公の携帯が鳴り出します。今ヘアサロンにいるけれど、長引きそうだから子供を預かってほしい、という近所のママ友のお願いに、主人公は唖然とします。自分が今日一日経験した辛く情けなかった出来事と、あまりに違う優雅なママ友との境遇に、主人公は納得がいきません。が、子供に罪はないので、主人公は預かる事にします。

その後、主人公の旦那が帰宅します。彼は夕食の用意がまだ出来ていない事を知ると、優雅に自室に籠ります。前病院の看護師達から受けた嫌がらせよりも、入院早々次の行き先を決めてくれとソーシャルワーカーから言われた事よりも、呑気で優雅なママ友のお願い事よりも、彼の他人事のような振る舞いに、主人公は心の底から絶望します。高速で野菜を刻みながら、主人公の心はカラカラに乾き、涙すら出ないのです。

「母の入院生活 5」あたりから続いていた長~~~い一日が、ここでやっと完結します。あ、でもこのシリーズは34話までまだまだ続きます。

そして→この家はあげない

こちらは一話完結の読み切りです。義理の母親との会話が主な内容です。
使っていないブランド物のタオルや食器類やらをあげたいから来なさいと言われ、結婚直前の主人公は義理の親になる人の元へと出向きます。新居は狭いし二人だけだし、こんなにたくさんは必要ないという主人公に、姑になるその人は邪魔だから持って帰ってもらわなければ困る、と言います。二人だけと言うけれど、すぐに子供を作ってもらわねば困る、とも言います。自分の娘が出戻って来ている事は棚に上げ、夫婦仲良くしてもらわければ困る、とも言います。主人公は納得がいかない気持ちを抱えながらも、適当に合わせます。
最後に、この家を狙ったって駄目よ。ここはうちの恵子さん(姑の娘であり、彼の姉)の物になるんだからね、とクギを刺されます。主人公は彼の実家を欲しいと思った事は一度もなく、またそんな発想すらした事がなかったため、義理の母のその発言に唖然とします。何故、そんな言葉を投げかけられなければならないのか、理解出来ません。彼女の発想の卑しさに、主人公は気持ちの悪さを感じます。

次は→母の入院生活 14

転院先で、主人公の母親は意外に楽しく暮らしています。前の病院とは違い、今度はリハビリテーション専門の病院のため、寝たきりではなく、体を動かす訓練の時間が長いためか、人と係わる時間が長いためか、案外すぐに環境に馴染んでくれます。
ところが、主人公がやって来ると、母親は何故か不機嫌な表情をします。何も好き好んでこんなところにいるんじゃない、娘のせいで自分はこんな病院に入れられたんだ、という態度を取ります。主人公はそれを甘んじて受け入れます。親不孝と思われようと、育児や仕事やPTAの役員に時間を取られるため、自分の母親のためだけに時間を割く事は不可能だからです。

ある日、主人公の母親は、腹立ちまぎれなのか、「今のうちに私を笑っておけばいい。あなたもいずれこんな姿になるのだから」と呟きます。主人公はその発言を特に気にする事もなく聞き流しますが、その悪意を含んだ言葉は主人公の気付かぬところで棘となって心の奥に突き刺さります。

これは2015年の9月に書いたものですが、この時の後書きで、これがモーパッサンの女の一生をヒントに作った作品である事を知らせています(女の一生の主人公は介護などしていませんが)。

そして次は→三つ巴

これは主人公が新婚の頃の話で、まだ子供もいません。お金の無心に来る母親と、モラハラの旦那の板挟みになっていく主人公の心情を書いています。
主人公の母親は、主人公の様子を見に来ているわけではなく、お金を貰う代わりに愚痴という主人公が欲しくもなんともないものを空になってしまったその隙間に突っ込んでいきます。主人公の旦那はそれを知りませんが、自分の家に妻の親が勝手にやって来る事をよく思っていません。主人公の旦那はハッキリと自分が不愉快であるという事を主人公に告げますが、主人公はどうする事も出来ません。主人公本人も、母親の訪問を迷惑に思っており、それでも見捨てる事が出来ない状態である事から、彼の発言をただ黙って受け流すしかないのです。

これは読み切りで一話で完結しています。

そしてお次は→母の入院生活 15

転院先で、主人公は看護師、担当医、ソーシャルワーカーなど、各部署から連絡が入り、その度に病院に呼び出される事になります。リハビリテーション実地計画書を見てみると、主人公の母親は歩行1、車椅子1、移乗も全て1など、低い数値で埋め尽くされていますが、認知に関しては記憶力7、交流5、理解力7など高い数値である事がわかります。
ある日、主人公は病院側から介護認定を受けるように指示されます。運悪く主人公の母親が排便をしている最中に、委託の認定員がやって来ます。「要介護5」と認定された書類が、数日後主人公の元へ送られて来ます。
別件で、主人公は次の行き先を探す準備をソーシャルワーカーから勧められ、それに向けて動き出します。数々のパンフレットを渡され、入れるか、入れないかは塔子さんの頑張り次第だよ、と言われます。

何度も呼び出しがかかるため、主人公はうっかり自分の母親の病室に顔出しをしていないに気付きます。病院を出て歩き出しますが、戻って顔を出そうかと悩みます。足を止め、考えますが、やがて主人公は雨の中を歩き始めます。

今度は→犬も食わない

こちらは、一話読み切りです。最初の子供が生まれたばかりの頃のおはなしです。二人きりだった生活から、突然三人暮らしとなり、慣れない育児に主人公と主人公の旦那は徐々にすれ違っていきます。今でいうところのワンオペ育児? な主人公は、産後の回復が悪い体に鞭打ち、夜中に買い物に出掛けます。途中、主人公の親友から電話が掛かって来ます。相手は主人公が元気のない事に気付き、何かあったの? と尋ねてきます。主人公は自分の状況を伝えますが、独身の親友からはノロケにしか聞こえない、夫婦喧嘩は犬も食わない、と冷たくあしらわれます。そこで初めて主人公は、たとえ親友であっても、肉親であっても、誰にも本当の事を打ち明けたりしてはならないのだ、と気付くのです。そこで待っているのは二次被害であって、誰も親身になって寄り添ってなどくれはしないのだ、と知るのです。産後の回復が人より遅くても、心配してもらおうと思う自分が甘いのだ、寝たきりになって食事もろくなものが作れず、掃除も行き届かない主人公を怒鳴り散らず旦那が悪いのではなく、自分が悪かったのだ、と主人公は気付くのです。誰にも何も言わず、ただ黙って怒りを蓄積していればよいのだ、と気付くのです。

やがて買い物を終え、家に帰ると、主人公は帰宅が遅かった事をまた責められます。親友と電話をしていた事を告げると、子供を放っておいて陰でコソコソ悪口を言っているなんて、お前はなんて汚い人間なんだ! と怒鳴られ、玄関のドアを閉められ、中に入れてもらえません。世間一般の幸せなど、自分には用意されていなかったのだ、と痛感しながら、主人公は自分で鍵を開け、中に入って行きます。

主人公はこのような体験を重ねるに連れ、徐々に夫源病、カサンドラ症候群になっていきますが、本人は全くそれに気付いていません。自己反省や自己否定の気持ちの方が強いのです。

そして最後はこちら→母の入院生活 16

医療法人の老健、市営の介護老人保健施設、そして住宅型有料老人ホームなどのパンフレットの中から、主人公は現在入院中の病院から転院実績のあった医療法人の老健を選び、面談のアポイントを取ります。老健に入るにはあまりに若すぎる年齢である事を先に告げると、先方は会って話を伺うとの事から、主人公はまた子供達を預かり保育へと入れる手配をし、その場所へと出向きます。道中、電車に揺られながら主人公は音楽を聴きますが、自分が何の音楽を聴いているのか、全く内容が耳に入っていません。
診療情報提供書、日常生活動作確認書、食事調査票などを提出すると、老健の担当者から、特定疾患の場合40歳からでも入所は可能だと教えられます。入所可能だと知り喜んだ主人公は、次は本人面談があると聞かされます。喜びは束の間、仮にこの面談が通っても、次に母親を連れての本人面談がある事を知るのです。母親を連れて面談に来るという事は、また子供達を預ける手間や、介護タクシーの手配をしなければならない事に思い当たり、主人公は愕然とします。
この日の面談を封切りに、主人公は長い長い面談との戦いの日々が始まります。

では、今回はここまで。


アメリカンイーグル


ベルメゾンネット


ロフトネットストア



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 8

日比谷花壇


今回も、後書きの続きです。

まずは、55話目のこちらから→母の思い出 4

こちらは主人公の母親についての内容を書いています。主人公が学生の頃の話です。主人公の父親が単身赴任をしてから、徐々に母親の性格が変わっていく様子を表しています。

足枷が外れた人のように、自由を味わった主人公の母親は、やがて躁の状態と鬱の状態を繰り返すようになります。しかし、家族の誰もがそれに対して関知しません。皆、自分の人生に忙しく、そしてそれをさほど重要な事だとは思わず、主人公含め誰もが彼女を突き放すのです。

主人公の母親の躁鬱状態に関して、最後まで深くは追求しないまま小説は完結しています。不勉強なため書ききる力がなかった上に、それだけではない要因が数多くある……という設定なので、それ一つにスポットを当てる必要はないと思ったからです。
モラルハラスメント被害者であったがための、双極性障害。モラルハラスメント被害者であったがための、カサンドラ症候群。モラルハラスメント被害者であったがための、二次被害。モラルハラスメント被害者であったがための、摂食障害……etc.それらを全て小説内で書き表す事は私には不可能だったので、端折った次第です。

まぁ、全てが主人公の父親のせいだとは思えませんが。元来の性質や結婚前の環境など、根本的な原因は他にもたくさんあるはずだと思うので。キャラを善と悪で分けるのは簡単ですし、読み手側もどちらかに感情移入しやすいだろうとは思いますが、そんな安直な問題でもないような気がするし。そもそも、書き手側としては誰の味方でもなく、原因論もプロセスの上では必要かもしれませんが、そこだけに着目したり固執する考え方はおかしいのではないかと思っているので。
まぁ、だから何? って話ですが笑。

そして次は→母の入院生活 8

救急搬送で運ばれた病院を退院し、主人公の母親はリハビリテーション専門の病院へと辿り着きます。
入院手続きをしている中、担当の主治医に促され、主人公の母親は麻痺していない方の手で、署名をする……といった内容となっています。
特に記す事はないです。

次に→震える父 3

これは三部作でして、この回で完結しています。会う必要などどこにもないと思っていたのにもかかわらず、主人公は父親と会う約束をします。自分の身内に自分の子供達を会わせてみたい、という奇妙な感情が芽生えたのです。
実際に会ってみると、主人公の父親は主人公に特に注意を払わず、主人公の上の子供にひどく関心を寄せます。あからさまな孫への関心に、主人公は当惑するのですが、反面喜びの感情も生まれるのです。下の子が生まれたばかりで、慣れない二人の育児に疲労困憊していた主人公は、上の子を今までのように純粋に可愛がる事が出来なくなっていたところでした。そういった時期に父親と再会し、孫を手放しに誉められた事によって、主人公は再び上の子に対しての愛情を再認識します。
父親と娘が手を繋いで歩く姿を後ろから眺めながら、主人公はもう二度と父親に会う事はないだろうと感じています。

そして→母の入院生活 9

リハビリテーション専門病院に転院した当日、医師や看護師やリハビリのスタッフらとの会議が始まります。会議が終わり、皆持ち場へと戻って行き、最後に病院に常勤しているソーシャルワーカーと二人きりになります。彼から入院は三か月間だけと聞かされ、主人公は入院初日から母の次の居場所を考えなければならない事態に追い込まれます。

次は→答えを必要としない質問を繰り返す人

これは、一話読み切りです。モラハラに関しての内容です。かなりわかりやすく書けたかな? と勝手に思っています笑。
まぁ、モラハラする人にも人それぞれ色んなタイプがあるかと思いますが、主人公の旦那は題の通り、答えを必要としていないのにもかかわらず何故か質問を繰り返す癖? みたいなものがあるらしい笑。自分から訊いておいて、最後まで集中力が持たないという笑。その答えが自分の望む答えではなかったり、ただ単に内容に飽きたりした場合、彼は露骨にそれを態度で表します。真面目に応えている周りの人間が慇懃無礼なその態度にビックリしていていても、それには気付かず自分の感情を優先させます。
子供……というか、完全に幼児ですね。逆コナン。逆コナンですよ笑。

彼の世界では自分が唯一無二の王国の王様であるので、自分を飽きさせたり、自分の顔色を窺わない奴隷は要らないわけですよ。下僕達は、それが出来て当たり前だと勝手に思っているので、俺は悪くない、俺を不愉快にさせるお前達が悪い、となるわけです。

うん。いいよね、楽しそうで……半笑。大人の世界ではまかり通らないと思うけど。

お次は→母の入院生活 10

今までの病院とは違い、私物(タオルや着替えなど)をレンタルしない事にした主人公は、早く私物を揃えるようにと担当の看護師から言われます。車は主人公の旦那が日中使っている事から自転車でやって来た主人公は、母親の私物を揃えるにもどうしたらいいのかと悩みます。母親の家は遠方な上、主人公はそこに行った事もほとんどなく、その場所の記憶すら曖昧です。辿り着いたところで、そこが荒れ果てた場所であり、自分は生理的にどうしてもそこに入る事が出来ない事もわかっています。結局、病院の近くのスーパーを探してそこで一から揃える事を選びます。

最後、主人公の弟が上手い具合に現れ、主人公は助けられます。

そして次は→理由を知りたがらない人

こちらもモラハラに関しての内容なのですが、それに伴う共依存について触れています。これは読んで頂ければわかるかと思いますが、かなり強烈な共依存です。

主人公は、薄々自分にその傾向がある事をわかっています。しかし、それ以上に孤独に怯えています。この話はまだ主人公が結婚する前という設定ですが、既にこの頃から主人公には共依存の匂いがプンプンします。主人公は、一人になるのが怖いのです。ろくでもない男と共にいる方が、一人ぼっちになるよりマシだと思っているのです。歪んでますねー。一人の何が怖いのかよくわかりませんが、どうやら主人公の置かれた環境や生い立ちによって、それが他の共依存的な人達よりも更に大きく影響しているようです。
まぁ、人間、大なり小なり何らかの依存傾向はあるものだと思いますが、それにしてもこの主人公の場合、度が過ぎるように感じます。

主人公が自ら頭を下げてヨリを戻しに行くシーンがあるのですが、やーめーてー! 塔子ちゃん、やーめーてーー! と思いながら書いていました。

そしてこちら→母の入院生活 11

主人公の弟が手伝いにやって来てくれた事で、主人公は移動も買い出しも運搬も片付けも、一気にラクになります。なにより、精神的に一人ではない事に安堵感を抱きます。弟が来てくれてよかった、と主人公は感謝します。クールな弟は淡々としています。
全てがやっと終わり、帰ろうとすると、主人公の母親が泣きだします。別れた後、弟が主人公に、姉と母親の立場が逆転している事、そして自分だけはまだまだ子供だと思われているようだ、と呟きます。主人公は弟のその発言に同意します。そして弟の提案で、二人は近くのファミレスへと遅い昼食に向かいます。

弟の登場によって、主人公の張りつめていた心が和んでいきます。朝早くから退院手続き、転院手続きと忙しい一日を過ごし、前病院の看護師達からの悪意ある態度に悔しさを感じた事や、車椅子の嫌がらせによって無駄な出費を強いられた腹立たしさなども、弟の存在で徐々に立ち直っていきます。最後はこの主人公にしては珍しく? 笑顔や笑い声まで出てきます。母親は初めての場所に取り残されて泣いているのに、二人の子供達は意外と薄情で、頑張って全部処理したぞー、という達成感すら感じているのです。苦しい重圧から解き放たれ、爽快感すら感じているのです。

そして最後は63話目のこちら→正論を述べる人(からくり 1)

奇妙なタイトルの付け方をしています。続きものだけど、一回一回内容の違うシリーズがやりたいなぁと思っていた頃で、悩んだ末、こんな変な題の付け方をしています。でも、自分に文才がなく、しかもアイデアも思っていたほどたいして浮かばず笑、三話で適当に切り上げたシリーズものです。これで終わります! という宣言もなく、尻つぼみ状態で逃げるようにフェードアウトした、黒歴史? 的なシリーズです。出来栄えは三話全部あまりよくありません(いつもか)。

パッと見、何が問題なのかよくわからない内容がやりたいな~と思い、やり始めたわけですが、自分の頭で想像していたのと、実際書いてみた後の作品が全く違うというか……からくりっぽい仕掛けが隠れている物語にしたいのに、全然からくれてないというか。とにかく、自分にはそういう書き方は分不相応だったんだな、とわかった次第です。

内容は、主人公が結婚前の夫から受けるモラハラについてです。この主人公の旦那は、あたかも正論のように自論を述べ、主人公の考えや発言を全く信じようとはしません。間違っているのはいつも相手側の方であり、自分は正しいと信じ切っているのです。主人公はひどく礼儀知らずな婚約者だとみなされるのです。あ、微妙~~な感じで、姑からも嫌がらせされてますね笑。嫌がらせというより、サラッとした暴言? みたいな。

そして、からくった(変な日本語)のは、この姑も実は家族からモラハラを受けているのですが、本人がそれに全く気付いていない……という部分です。安直過ぎる? ホント、安直過ぎるからくりですよね。なんだか申し訳ない。ヘタ過ぎて、申し訳ないです。

では、今回はこれまで。


ロフトネットストア|バッグ・トラベル用品・ファッション雑貨


ベルメゾンネット


プレミアム バンダイ



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 7

今回も、後書きのようなものを書いていきます。

まずは、46話の→母の入院生活 3から。

これは主人公の母親の入院生活について書いているシリーズですが、この第三話では特に入院にも母親にも触れていません。母親の転院の日に向けて、子供達の居場所を探す内容になっています。主人公の娘の沙耶が6歳、息子の海斗が4歳の頃のおはなしです。
主人公の子供達はこの小説でそれほど登場しないのですが(そもそも主人公以外、たいして出て来ない)、この第三話では子供達に珍しく焦点を当てています。彼らの性格の違い、主人公の自責の念、などを書いています。
育児の中に急に介護が割り込み、いつの間にか優先順位が入れ替わっていくのですが、これはその序盤のような内容です。

海斗が泣きながら眠ってしまい、ぷっくりと膨らんだ頬を沙耶と一緒に可愛いね、と言って眺めるシーンがあります。沙耶は純粋に可愛いと思っており、それ以上でもそれ以下でもないのですが、主人公は自責の念から複雑な思いでその姿を眺めているのです。

次に→引っ越し 5

これは全5話のシリーズで、この回で完結しています。完全なる? モラハラについて書いています。

責任を取りたくないため、主人公の夫は引っ越しの最中、家を出て行きます。急ぎの用件ではなくても、面倒臭い事が嫌なのです。擦り付けられる対象があるならば、平気で責任転嫁してきます。ほとぼりが冷めた頃に戻って来た彼は、ケチを付けるために粗探しを始めます。そしてその場から逃げた事実はすっかり忘れ、お前が居ながら床に傷を付けさせるとは何事か、と責めたてるのです。
とにかく理不尽な内容です。主人公、何か悪い事をしたでしょうか? 何もしていないですよね。逆に、助けてもらっているのがわからないのでしょうか。そして、その状況で、何故寝る笑? お前が先頭切って頑張らんかいッ! どれだけ甘えれば気が済むかッ! と頭突きの一発でもかましてやりたい気分で書いていました。

そして→母の入院生活 4です。

これは、転院が決まり、それに向けて動いている中、看護師に呼び止められ、介護タクシーの手配を忘れている事を指摘されるおはなしです。
そして、主人公の中でその同世代の看護師に向けての嫉妬心? が膨れ上がり、その後自己反省する……という、やるせない心情を書いています。

次は→罪がないのが罪

こちらは一話読み切りの短編になっています。主人公が結婚する前のおはなしです。お金に関するモラハラについて書いています。モラなのか、そうではないのか。微妙~~な内容です。
ハッキリ言えばいいだけの話なのに、言えない性格の主人公は、一人悶々としています。この主人公はさもしいと思われるのが嫌なのです。これは、主人公の性格にも難あり、な印象です。

そしてお次は→母の入院生活 5です。

ネットで調べてなんとか介護タクシーの確保をした主人公に、転院前日になってトラブルが発生する……という内容です。

主人公、担当の看護師から嫌がらせ? のような行為を受けます。しばらく押し問答が続きますが、結局はプロの意見を尊重し、主人公は相手の主張通りに動きます。全く納得がいかないまま、手配していた車椅子から、リクライニング車椅子に渋々変更するのです。そうしながらも、それは本当に必要な事なのか、ただ単に嫌がらせを受けているのか、主人公には判断がつきません。介護タクシーの担当者の口ぶりから、それは滅多にレンタルされるものではない事を聞かされます。価格も倍ほど違う事を知ります。主人公は訝しく思いながらも、結局は看護師の言い分通りに変更してしまいます。

そして→震える父 2

滅多に登場しない、主人公の父親が登場します。主人公は、今まで一度も会った事のない孫に会ってみたい、と父親から言われます。主人公は自分の父親を、途中で育児放棄をして自分を見捨てた無責任な男、という視点で見ている事から、躊躇します。自分の結婚式にも来てくれなかった父親に、何故子供を会わせなければならないのか、と悩みます。

しかしその時、主人公の心の中で、奇妙な感情が生まれます。自分の子供達を、自分の身内に会わせてみたい、という説明の付かない不思議な感情が突然芽生えたのです。普段、日常生活において係わっている身内というものが、全て配偶者側の身内である事から、自分にも身内くらいいるんだ、自分にだって本当の親がいるんだ、とどこかで誰かに知らしめたいような感情に襲われるのです。主人公は父親に会ってもいい、と告げます。

これは、主人公の娘が2歳、息子が生まれたばかりの頃のおはなしとなっています。

次は→母の入院生活 6です。

とうとう転院当日になった主人公は、渋ったり泣いたりする子供達を振り切り、病院に向かいます。退院の事務処理や部屋の片付けが終わると、最後に母親を着替えさせます。あれだけいた看護師達は何故か転院当日には見当たらず、主人公は一人で大柄な母親の着替えをする事になります。しかし、半身不随の母親は、自らの力で起き上がる事も座る事も出来ないため、主人公は悪戦苦闘します。なんとか着替えさせますが、最後にズボンを上まで引き上げる事がどうしても出来ません。そうこうしている間に、介護タクシーの運転手が到着してしまう……というおはなしです。

そして→しっかり稼いでこいよな

これは、一話読み切りになっています。主人公が結婚する前のおはなしです。モラハラ的? な内容です。
なんというか、ちっちゃい。人間がちっちゃい。器がちっちゃい。こういうと男女差別になりそうですが、男のくせになっさけないなー、お前、と呆れてしまうというか。場がシラケるというか。特に記す事もありません。

そして今回のラストは→母の入院生活 7です。

美しく実直そうな介護タクシーのドライバーがやってきます。彼女の助けを得て、主人公は無事母親の着替えを済ませます。その後、三人の若い看護師達と廊下でバッタリと出会います。彼女達の仕草や口振りから、主人公は自分がイジメにあっていた事をようやく確信します。主人公は怒りに震えますが、自分の親が世話になった事を考え、最後に頭を下げます。

やがて新しい転院先へと到着しますが、結局最後まで車椅子はただの一度もリクライニングされる事はなく、近距離移動にもかかわらず高額の支払いをします。主人公はそれを勉強代だと思って支払います。世の中の一部では、若者介護をしている者を自らのストレスのはけ口として恰好の餌食にする看護師が実際に存在する事を、主人公は初めて知ったのです。

では、今回はこれで。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 6

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。

今回も、振り返り、やっていきたいと思います。

まずは、37作目のこちら→新しいスカートです。

これは、主人公が結婚したばかりの頃のおはなしで、まだ子供は生まれていない設定です。一話読み切りの短編です。モラについて書いています……が、ちょっと内容が弱いかな? という感じです。
特に記す事はなく。

そして→母の入院生活 1

こちらは長ーく続くシリーズものの第一作目となります。長く続くも続く……なんと34話も続いた長編?です。題名の通り、主人公の母親が入院生活を送る内容となっています。時代別にすると、ちょうど真夜中に走る自転車シリーズの続きの内容になっています。救急搬送された主人公の母親は一命を取りとめ、やがて一般病棟に移されます。主人公にとって、果てしなく続く介護生活の始まりです。これはまだ一作目なので特に中身があるわけではなく。

この「ひとしずく」という小説は、通常重なり合う事が決してないはずの「育児」と「介護」の同時進行について書いている場面が多々出てきます。年齢的に考えても、「自分の母親がおばあちゃんの面倒を看ているから、私も時々お手伝いしているの」くらいの歳の設定なんですよ、この主人公。本人がダイレクトに請け負う事態ではなくて、自分の親というワンクッションを挟んで間接的に介護を知っていく年代なんですね。別にまだ、クッションなしに全責任を負わなくても構わない歳なんです。しかも、時期が悪い事に、主人公にはまさにまだまだ手のかかる小さな子供が二人もいる……。親とはいえ、人を助けている場合ではなく、逆に手助けを必要とする時期に、運悪く育児と介護がバッチリ重なってしまったーーというヘビー?な内容のおはなしが34話も延々と続くわけです笑。

34話の中には、「介護」や「育児」とはまた別に、「モラルハラスメント」や「母と娘の確執」なども登場し、それらが複雑に絡み合います。それらは一見、独立した個々としての問題点のように見えますが、点と点としてバラバラに存在しているのではなく、水面下で太いパイプのようにガッチリと繋がっています。しかし、主人公はこの時点ではそれに気付いてはいません。主人公がそれに気付くのはまだまだ遠い未来です。

お次は→根なし草 3

これは、そろそろ亡くなるであろう母親の永眠の地を探している最中のおはなしです。↑の入院生活シリーズのその後のおはなしです。

内容は、主人公と主人公の旦那、そして主人公の弟の三人がただ車に乗って進んでいくだけの話なのですが、三人の微妙な関係性についても触れています。この小説全体において、あまり登場しない主人公の弟が珍しく登場します。この、主人公の弟という存在は、主人公の唯一の味方、という立ち位置で出現させているのですが、ほとんど出てこないのです笑。それは、この小説全体において醸し出したかった孤独感において不要な存在であったから……という点もあるのですが、単にどう扱っていいのかよくわからなかった、というのもあります笑。書き手である自分に弟がいればその意義が理解出来たのかもしれませんが、実際にいないので姉と弟の関係性というものにあまりピンと来るものがなく、出番がほぼなかったというのが本音のところです。どう動かせばいいのかわからなかったのです。

それはさておき、この主人公の弟。凄くドライでクールな設定です。本文から抜粋すると、ストイックな現実主義者、なのです。独立心が強く、サポートもギャラリーも必要としないのです。ここで言うところのギャラリーとは、頑張っている自分という存在を見ていてくれる自分以外の誰か、という意味です。他人の助けも他人の容認も必要としない、主人公の弟。うーん、実際にそんな奴、いるかな笑? まぁ、いる、いない、はともかく、主人公の弟は、そういった感じのキャラ設定だったのです。そのキャラが仇となり、逆に動かしにくくなり、ほぼ出てくる事がないまま小説が完結した次第です。

あ、この根なし草はまだまだ続きます。全10話あります。

次に→引っ越し 4

こちらは全5話あるシリーズの4作目です。ゆる~いモラハラ?的な内容です。特にこれといって記す事はなく。
モラの人にありがちな行動を書いています。

そして→建前はいつも本音の表側に立つです。

変な題名笑。これは本文の一部から取ったタイトルなのです。読み切りになっています。
このおはなしは……なんといいますか……サラッと読むとおそらく何が言いたいのかよくわからないかもしれません。主人公の母親の若い頃のおはなしです。姑やたくさんいる義姉達から逃げ出す内容なのですが、結局逃げたところで根本的な解決には至らない。何故ならそもそも共に逃げ出した相手が諸悪の根源である事に気付いていないから……といった感じの内容です。
オブラートに包んだ書き方をしているのでわかりにくいかもしれませんが、結局ズバッと言ってしまうと、主人公の母親の伴侶が全ての元凶だという事です。度量もなければ器も小さい、という意味です。またそれに気付かない主人公の母親も愚かである、という意味です。

お次は→母の入院生活 2

これは、主人公の母親が一般病棟に移された後、転院を迫られる内容です。50代で半身不随となり、もう治る見込みがないと医師に告げられた主人公は、リハビリテーション病院へ移るように指示されます。自宅から通える一番近い病院を選んだ主人公は、手続きに追われます。忙しい日々を過ごす主人公ですが、自分が忙しい事にあまり気付いていません。気付いていても、そこに着目しません。主人公の心の中は、不運への諦めと子供達への申し訳なさでいっぱいです。育児と新旧二つの病院通い、それに仕事や家事などで、主人公はどんどん追い詰められていきます。急いでも急いでも、時間が全く足りなくなっていきます。自身のために生きる時間はなく、ただ夫と母親と子供達のためだけに自分の持つ全ての時間を捧げていきます。それでもなお、主人公は自分の努力不足を密かに恥じているのです。本当はまだまだ頑張らなければならない状況なのにもかかわらず、うまく立ち回れないダメな自分は全然頑張れていない、と密かに感じているのです。

そしてお次は→根なし草 4です。

事情により、どこの墓にも入れなくなってしまった母親の永眠の地を探していた主人公は、ネットで探し出した墓地の見学に向かいます。主人公は、他にも数名、自分と同じように説明を聞きに来た見学者の様子を眺めます。彼らは皆、60代、70代の自分の親より遥かに年配者である事に主人公は気付きます。中には娘を引き連れてやって来ている人もいます。その娘すら40代くらいの中年女性であり、自分より遥かに年上の存在である事に気付きます。自分がまだ若く、その場に不相応である事を、主人公は恥じると共に、娘という立場で親の付き添いでやって来ているワンクッション挟んだ状態のその人を、羨ましいと思うのです。既に40にもなる中年の世代でも、まだ親という盾を持つその存在を、眩く眺めるのです。

次は→自責の念

こちらは一話読み切りになっています。そのものズバリ、題の通りの内容です。主人公に何故自責の念が生まれたのか、といった理由やその背景を書いています……が、100%書き出せていない感はあります。まだまだ氷山の一角に過ぎないような内容です。

そして最後に→震える父 1

これも変なタイトルですね笑。これ!というのが全く思い浮かばず、渋々? 付けた題なのです。
クサイ内容について書こうと思い笑、そのクサさに書き手が追い付かず……結局三話も続いたわりに何が言いたいのかよくわからないまま終わってしまったシリーズです。
主人公が子供を生んで育てている中で感じている愛について書いているのですが、その見えない愛情というものは、人と比べる事は決して出来ない上、その量が人より多いのか少ないのか見えるわけでもない……という、なんというか、当たり前と言えば当たり前の事を遠まわしにグダグダと書いています。普段、いつも家にあって見慣れているガラスの小瓶を他人から不意に褒められ、改めてその価値を再認識する……という、めちゃくちゃ回りくどい書き方をしています。つまり、親が感じる子への愛情、その状態が当たり前でそれについて深く考えていない時に、客観的にその状態を再認識する不意な出来事が起きた、という意味です。これはまだ一話目なので、ここでいうところの不意な出来事はまだ起きていませんが。

では、今回はここまで。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 5

今回も、後書きのようなものを書いていきます。

まずは、28作目の→母の思い出 2から。

これは、主人公がまだ独身で一人暮らしを始めて間もない頃のおはなしです。モラハラや介護や育児とは全く関係のない内容です。巷でよくある? 母と娘(主に長女)の確執……というか、母子間の独特な空気感、みたいなものを書いています。
主人公には母親がちゃんといる。いるけれど、それは世間一般でイメージされているところの母親像とはちょっと違う。存在しているが故に、逆に主人公の足を引っ張り、生きづらくしている。そういったような内容となっています。
ラストの独白部分は、この主人公の本音が生々しく伝わるのではないかと思います。

そして次は→引っ越し 1

これはシリーズものでして、全部で五話あります。このおはなしでは、主人公は既に結婚しています。ゆる~いモラとも言えないような、やんわりとした嫌味? のようなものを、主人公は旦那や旦那の親から受けています。これはシリーズの一作目なので、特に濃い内容があるわけでもなく。淡々と進めています。11話目に書いた、紅茶とカーペットの続編的な物語になっています。

次は→根なし草 1です。

これは2014年の11月に書いたおはなしですが、この前後ってシリーズものをバラバラに書き始めた時期なんですね。引っ越しシリーズだったり、母の思い出シリーズだったり、真夜中に走る自転車シリーズだったり……。そしてまた新たにこの根なし草というシリーズも始めました。この頃、書きたい事がたくさんあって、最初に作ってあったプラン通りに書いていたら、他の話に移るまでに時間が掛かり過ぎる! と思って、同時にいっぱいスタートをさせた時期でした。

これは全10話あるうちの一作目で、ここでは主人公のバックグラウンドについて触れています。何故、主人公が全てを一人で背負いこまなければならなくなったのか、何故、逃げ場のない環境になってしまったのか、というそういった背景について書いています。
主人公は、そうなってしまった原因の一部分は自分にある、と思っています。その思考の善悪の判断は難しいですが、結局若い頃の主人公の取った安易な行為(婚氏続称制度)が、後に未来の主人公の首を絞めていく、といった内容となっています。

言うまでもなく、根なし草とは主人公の母親の事を指しているわけですが、後にそれは母から子(主人公)へと引き継がれていく精神面においての状態も表しています。

そして次に→真夜中に走る自転車 3

これは、救急搬送された主人公の母親(50代)のその後のおはなしです。医師から一命を取りとめたが急変するかもしれないので覚悟するようにと言われます。主人公は旦那に電話を掛け、母親を引き取ってもよいかと相談しますが、そんな話に何の関心も興味もない彼は適当な返事を返すのみ。やがて救急病棟に入院が決まり、真夜中の病室で入院手続きを始めますが、渡された書類には「身体拘束」の文字が……といった内容です。
それ以上の内容でもそれ以下の内容でもなく。モラハラなのか、モラハラじゃないのか判断も付きかねる内容となっています。

この先、また新たに入院生活シリーズが始まり、「若々介護」についての内容が多くなっていくのですが、このおはなしはその序盤のような役割もしています。「若々介護」は私が勝手に造った言葉でして、老々介護の反対の意味です。年老いた子供が年老いた親を看るのが老々介護なら、普通ならまだ介護を必要としない歳であるはずの若い親を介護している若い子供を指し示す言葉ってないなぁ、と思ったので。
実際にはちゃんとした言葉があるのでしょうか? 不勉強なもので、その言葉を知りません。そんなわけで申し訳ないのですが勝手に造ってしまった次第です。

そして→引っ越し 2です。

これは特に記す事はなく。結婚して数年が経ち、旦那の要求する生活に違和感を覚えながらもすっかり馴染んでしまっている主人公が、ようやく立ち上がろうと動き出すおはなしです。モラルハラスメント加害者の性格についても少し触れています。

お次は→根なし草 2

脳梗塞で倒れた後、一命を取りとめた主人公の母親は、その後に始まるシリーズで長い入院生活を送る事になります。まだこの時点ではそのシリーズは始まっていませんが、この根なし草 2では、その長い入院生活を経て、もうそろそろお迎えが来る……という内容のおはなしとなっています。
不運が重なり(主人公はそれを自分の責任だと感じているのですが)どこのお墓にも入る事が出来なくなってしまった母親の行き先を探すおはなしです。
興味深いのは、この主人公、特にその状態を悲しんではいません。こなさねばならない雑多な事柄に没頭しており、一つ一つ難解なパズルを解いていくように、目の前に立ちはだかる問題をクリアしていく事だけに集中しています。自己憐憫は大いにあれど、まるで機械のように黙々と対処していきます。この人は、正直、全く悲しんでなどいないのです。あるのは自己憐憫のみで、他者(母親)に対しての悲しみなど一切ないのです。それを、この主人公は後悔がないからだ、と言っています。主人公にとって、悲しみと後悔はイコールで繋がっているもののようです。

そして→母の思い出 3

このおはなしは、主人公が第一子を生み、その後第二子を身籠るまでを書いています。単純に母と娘だけの関係性だったところに、月日が流れ子の子が誕生し、母子の関係性が微妙に変わっていきます……が、根本のところでは何も変わっていない、といったわかるようなわかりにくいような、そんな物語です。
我が子が子を生んでも、本人(母親)は毒親のまま成長していないのだから、当たり前の結果といえば当たり前の結果なのですが。

次は→引っ越し 3です。

ここではモラルハラスメント加害者の特徴のようなものを書いています。とにかく、責任を取りたくなくて、逃げ回るシーンが多々出てきます。本人に自覚があるのかないのかよくわかりませんが、逆に悪気なく無意識にこれをしているのだったら余計に怖い笑。おそらく、人にどう思われようと、責任を取らされる方が嫌なのでしょう。いつも、逃げ場を確保していたいのでしょう。逃げるのが癖になっているのでしょう。精神的に幼く、まだ子供のようなものなのでしょう。

最後は→真夜中に走る自転車 4です。

真夜中の病室で、主人公は看護師から書類を受け取ります。数枚の書類の中から、身体拘束の文字が飛び込んできます。主人公は突拍子もない事態に茫然となり、疲れと眠気でフラフラの頭で考え込みます。誰かに相談をしようとしますが、誰も相談出来る者などいない事にハッと気付くのです。誰も助けてなどくれず、自分一人で決断しなければならない状況に初めて気付くのです。

(それは、一本の電話から始まった。その電話を取らなければ、あるいは未来は変わっていたかもしれない。後悔だったであろうか? いっそ、その淡い優しさの匂いすらするその感情を味わう方が、塔子の辿った現実の道よりも、いくらかマシだったのかもしれない。
しかし、それは逃れようのない定めだった。悪魔は息をひそめて背後から近付き、黒く不気味な長い手を伸ばして確信的に塔子の髪を掴んだのだ。ギラギラと赤い目を光らせ、それは無数に存在する獲物の中から、確固として塔子を選んだのだ。口元に笑みさえ浮かべながら。)

↗これは真夜中に走る自転車 1の始まりの文章です。そして、今回の4のラストでも、全く同じこの文章で締めくくりました。
ここから、主人公の長い介護生活が始まる、という意味合いを込めています。

全四話で、この回で完結しています。

では、また次回に。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 4

今回も、振り返っていきます。

まずは、19作目のこちら→巡る環境から。

これは、主人公の結婚後に訪れた最初の困難? みたいなおはなしです。モラの人間によくあくありがち?な状況に主人公が巻き込まれる……という感じの内容です。
モラハラ加害者の人間って、やはり環境によってそうなっている場合が圧倒的に多いように思うのですが、このおはなしではそういった歪んだ親子間の連鎖を書いています。モラがモラに育つにも理由があると思うのですよ。それが当たり前の普通の日常であれば、当然のようにそこで育った者もその気質を受け継ぎますよね。そういった事を書いています。

そして、これはこのおはなしに限った事ではないのですが、ぶっちゃけて言ってしまうと 『被害者意識の芽生え』 と 『被害者意識からの脱却』 がこの小説全体におけるテーマでして、そういったテーマの匂わせ的な事も交えて書いています。ここでいう被害者意識とは、なにも主人公だけに限らず、全ての登場人物に対して平等に与えていたつもりです……が書ききれていないので伝わっていないかもしれません。

あ、残念ながら、被害者意識から脱却するのは、登場人物全員ではありません。というより、脱却しなかった人物の方が多いですね。全員を脱却させなかったのは、物語としてのメリハリが欲しかったのと、現実そんな夢物語ありえないだろうというリアルな観点からです。

話がそれましたが、この巡る環境というおはなしでは、主人公のちょっと打算的な部分も書いてあります。この主人公が純粋だけの人間ではない事が、このおはなしでわかるかと思います。なんだかんだ言っても、ある意味主人公の方が悪人かもなー、と書いていて思っていました。

そして→真夜中に走る自転車 1

これはシリーズものでして、全部で四部作となっています。主人公が結婚して7年後のおはなしです。この一話目では、モラハラ旦那と主人公の関係性について書いています。冷え切っていますが、家族として充分機能しているように見えます。それは、7年の結婚生活で主人公が大きな諦めを持ち、相手に負担がかからないよう、細心の注意を払った自己犠牲の上に成り立つ家庭ですが。

そしてお次は→息子の骨折です。

これは主人公の子供二人が幼稚園児の時のおはなしです。が、内容はいつものように夫婦間のモラハラになっています。なんて自分勝手なヤツなんだ……と呆れながら書いていました。主人公の旦那は、変化を嫌うというか、日常の変化に弱い部分がある設定なので、たとえそれが急を要する重大な変化であっても、組み込まれた予定ではない突発的な変化を受け入れられないのですよ。
でも親なんだから。しっかりしてくれ、と客観的に見ていて思う。主人公も最後、よかった、よかった、って言ってますが、全然根本的な解決に至っていないだろう、と思う。

そしてこちら→閉ざされた空間 2

これは13作目の閉ざされた空間 1の続きになっています。ボイラー室に連れて行かれる例の話の続きです。モラハラ……なのか、パワハラ……なのか、単に嫌がらせなのか笑。微妙~な内容です。
書いていてもスッキリしない内容なので、最後ベテランの看護師さんに登場してもらって、〆てもらいました。
でも……これ……当時はそこまで発想が至らなかったのですが、今になって思うと、まるで独身批判しているような? エリート差別をしているような? そんな風に取られても仕方がない書き方をしていますね。そんなつもりはなかったけれど、そう取られても言い逃れ出来ない書き方をしているなーと今になって思います。ま、別にいいですよ。どう取られても取る人の自由なので。
二部作のラストになっています……が、見知らぬ女医の叱咤から続いている話なので、実は三部作なのです。

次は→回る世界 2です。

これは17作目の回る世界 1の続きのおはなしです。主人公が二人目を出産した後、メニエール病になる内容となっています。そして、これもモラハラの内容です。結構、キツイ、わかりやすいモラハラかと思われます。
いや、しかし。主人公の旦那はもちろんの事、姑、実母に至るまで、誰からも暖かい言葉ひとつかけてもらえない主人公は本当に気の毒ですよ。せめて誰か一人でも主人公の味方を作ってあげたい気持ちになりましたね。作ったらおはなしにならないので作りませんでしたが。
ラストの主人公の旦那の台詞なんて、そんな事を言うのはこの口かーと言いながら捻ってやりたい衝動に駆られる。甘んじている主人公にも腹が立つ部分はあるけれど、やはり病気の状況でそれはなかろう、と思うのです。二部作の二話目でこれで完結しています。

お次は→捨てられた物

これも、モラハラに関する内容になっています。まだ主人公が結婚したばかりの新婚の頃のおはなしになっています。うーん。モラハラというより頓珍漢と言った方がよいのか。なんだこりゃ、って感じの内容ですね。いや、実際コレやられたら相当腹立つと思うけどね。途方に暮れている場合じゃなかろう、と思うのです。

そして→母の思い出 1

これは、全8話からなるシリーズものでして、主人公の母親について書いています。これはその一作目です。これは珍しくまだ主人公が母親と一緒に住んでいた頃の話になっています。特に記す事はないですね。主人公が二十歳くらい。主人公の母親が四十くらいの設定です。

次に→二人の外出

これは……完全なる? モラハラについて書いています。モラの人って、全員が全員そうとは限りませんが、果てしなく責任から逃れたがる性質のように思うのです。そういうのを表したくて書いた作品です。……いや、違うな。責任とはまた違い、たとえ自分で決断した事柄であったとしても、自分の気に入る結果にならなかったら、自分に生じた不機嫌を目についた他者に擦り付けてくる不可解さ……? とでも言おうか。うーん。後書きですら、うまく言えない。まぁ、読んでいただいたなら、この薄気味悪さ、理不尽さがわかってもらえるかもしれませんね。

この主人公の旦那、モラハラ加害者の設定なのですが、悪気は一切ない設定でもあるのですよ。まるでコナンの逆バージョンのような感じ? 見た目は大人! 中身は子供! 鈴木〇〇ですッ!! っていうイメージで書いています笑。見た目が子供なのに中身が大人だから可愛いのであって、逆バージョンなんて、ただ周りがひたすら迷惑なだけっていう。でも中身が子供だから、周りに迷惑に思われている事すらわかっていない、という笑。ある意味、滑稽で不憫でおめでたい役どころになっています。

そして→真夜中に走る自転車 2

これは20作目の真夜中に走る自転車 1の続きになっています。救急搬送された主人公の母親の話です。これもシリーズもので、全部で四部作になっています。救急隊員から呼び出された主人公が、慌てて用事を済ませ、子供達を旦那に預け、病院に駆け付けたその後の話です。特に記す事はなく。

一命をとりとめた母親に付き添いながらも、頭の中は置いてきた子供達の事でいっぱいで、目の前の倒れている母親に対しては案外薄情な主人公、といった感じの内容です。

では、また次回に。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 3

さて、今回も過去作振り返っていきます。

まずは、10作目→追いかける人

これは読んで頂けたらわかってもらえるかと思いますが、すごーーくわかりやすいモラの話です。モラハラの実態をよくご存じの人なら一瞬であぁ……そうそう、そうだね。とわかるような内容になっています。

しかし、逆に、モラハラに全く興味のない人や関わり合いのない人が読んだとしたなら、「ハァ!? こんなレベルでモラハラって言われるなら、もう何も喋れないし何も出来ないよ!」と腹立たしく思うかもしれません。そもそも、これのどこがモラなのか、それすらピンと来ないかもしれません。

まぁ、全てにおいてそうですが、読み手の捉え方次第ですね。

そして、お次は→紅茶とカーペットです。これも、またまたモラハラの内容です。

前回の「追いかける人」は結婚後のモラハラですが、これは主人公の結婚前……というか、式当日の内容ですね。

そう。この小説、時代をバラバラにして断片的に書いているので(特に意味はありません。粉々になったガラスの欠片っぽい雰囲気を出したかったのと、そうする方が書きやすかったっていうだけ)、前回より主人公は若返っていたりします。

これもわかりやすいモラですね。実際、こんなヤツがいたらヤダなぁ……と思う。あれもこれもそれも全部主人公のせい。お天気の事まで難癖をつけられてもね笑。馬鹿かお前は、と失笑してしまう。

いや、しかし、こんなアホな相手と悶々としながらも式を挙げてしまう、主人公が一番の馬鹿といえば馬鹿ですよ。一生に一度の事なのにねぇ。目を覚ませ、と言ってやりたい。

黒い河の向こう←これは、前回の続きになっています。主人公、自分が悪かった、自分が悪いのであって、相手が悪いのではない、と一人納得しています。式後、一人ぼっちで電車に乗って家に帰りながら(実際、そんな花嫁はいらっしゃらないでしょうが。これは小説なので)、延々と自分を責めている、という内容です。暗いです笑。モラハラ被害者によくある自責の念を書き表しているつもりです。

そしてお次は→閉ざされた空間 1です。これは、見知らぬ女医の叱咤の続きのおはなしになっています。なんか、主人公がボイラー室に連れて行かれ、取り囲まれています。なんで、ボイラー室なんだろう……笑。書いていて、ちょっと笑ってしまった。まぁおそらく空いている部屋がなかった、という設定です。

次は→訪れる人です。これは……読んでいただけたらわかるかも?ですが、やるせな~~い話です。内容的にモラハラは全く関係がないのですが、ある意味モラよりキツイかも。親子間のトラブルです。この時点では主人公は親ではなく娘としての立場です。主人公、妊娠中なのに毒親に悩まされる、という内容です。

そして→行き交うシャトル。これは、珍しく?主人公の父親のおはなしです。完全なるモラハラの内容です。が、ただの昭和の頑固おやじ?的な雰囲気に取られる方も多いでしょう。これも、モラと断定するには内容がまだまだ弱いように思います。ただ、不機嫌なだけでしょう、みたいに取られる可能性大、と思う。モラハラという題材に対して書き手である自分がまだまだ不勉強であるという点もあるし、文章能力がそもそもない、という点も大きな問題かも笑。

お次は→小児科にてです。これは、特に記す事はなく。なんてことない、主人公の日常の一コマです。

ただ、これは実際に自分が体験した事をほぼそのまま書いています。あ。主人公の息子の海斗のお鼻がピーピーと鳴るシーンがあるのですが、あれも実際に経験した事です笑。子供の鼻って、風邪をひくとたまに笛のような音がする時がありますよね。うちだけかな笑。辛そうで可哀想なんだけど、ちょっとあの音は笑ってしまう&ほんわか癒される。
今はもう大きいのでね。さすがにお鼻がピーピー鳴る事はないのですが。懐かしいですね。

回る世界 1←これは、主人公がメニエール病になった時の話です。これも、特に記す事はなく。ただ、これには続きがあって、次回でモラに繋がるようになっています。

そして→まだ早すぎる。これは、夫婦間のモラハラの内容となっています。単純でわかりやすいモラハラだと思います。主人公が一人目の子供を妊娠している時のおはなしです。おそらく、主人公の夫に悪気は全くないのでしょう……が、書いていて腹が立ちましたねー。毒親にも腹が立ちましたねー。毒親、モラ夫、とオールスターズ? 総出演の巻です。

では、今回はここまで。続きは次回に。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 2

今回から、解説のようなものを書いていこうと思います。

まずは一作目→新しい生命の誕生の過程 これは特に記す事はなく。で、次の二作目→少しずつ進む狂気

一作目も二作目も、モラルハラスメントについて書いていますが、まださわりというか。パッと見、モラハラについて書いているとはわからないような。そんな感じになっています。

まぁ、モラハラとは関係なく、普通にあり得る話なんですよね。こういう事、あるよねー、みたいな。モラハラと断定してしまうにはちょっと内容が弱いというか。

これ、文章でサラッと書かれているとふ~ん、みたいな。別にたいした話じゃないような。

一回一回はしょーもない事柄なんですよ。でも、それが重なると、ね。

そして→笑う人。これは三作目。

こちらもモラハラについて書いています。最初はモラについて書いている内容が多かったですね。

これは自己愛性人格障害の人、または自己愛がとても強いタイプの人が共感性に欠ける点について書いてみました。全く書ききれていませんが、実はそういう事が言いたかったという笑。

そして四作目→甘い声

これはモラハラとは全く関係のない話ですね。あ、夫婦間のモラハラではない、という意味です。広い定義で言うならば、これもある種のモラなのかもしれませんね。

どちらかというと、機能不全家族についてのさわりの部分、みたいな感じです。

五作目→再婚 は特に記す事もなく。前回の続きになっています。

そして六作目→怒りの矛先 これは完全に夫婦間のモラハラについて書いています。ストレートな内容、表現でモラハラの実態がわかりやすいかと思います。

七作目は→弟の結婚と父の恋人

これは、主人公と主人公の父親との関係を書いたものです。この二人の関係性について、この小説ではあまり取り上げていませんので、そういう意味ではちょっと異色、かな。家族間のモラ、と断定するにはこれもやや内容が甘い感じです。こういうタイプの人、普通~~にいそうだもんね。本人、何の悪気もなく、ね。

そして八作目が→見知らぬ女医の叱咤です。

これはねー、書いていてハラハラしたね笑。仕方がないとはいえ、子供から目を離すなー! と思った。そもそも、その状態で電話に出るなー! とも思った。まぁそれはさておき、内容は特に記すほどの事はなく。ただ、やたら気の強い見も知らない若い女医に主人公がいきなり叱咤されるっていう、それだけの話。モラハラとは何の関係もない話。あ、後々モラハラに繋がるといえば繋がるかな。

この話、親子三人で自転車に乗っているシーンがあるのですが、これ、かなり実話笑。実際、私には娘と息子がいるのですが、彼らが幼かった頃の状況を思い浮かべて書いていました。後ろに乗る娘が大声でその日一日あった事を報告してくれて笑、前に乗る息子のちっちゃなヘルメットの隙間から、真っ白で柔らかそうなうなじが見えて……。そういうシーンを思い出しながら書いていましたね。

九作目は→宙に浮いた言葉

これは、主人公と偶然電車の中でばったり出会った主人公の母親との会話?の風景です。

なんだか、びっくりするくらい、主人公、粗末に扱われます笑。書いていて、毒親だなーって思っていました。そう。主人公は毒親の元で育ったっていう設定なんですよ。基本的に、この小説。毒親という言葉を一切使用しませんでしたが。それを言っちゃうとそれまで、のような気がして。そしてそれだけじゃない何かプラスα、が生まれるのを書きながら期待していた部分もありますね。

でも、まぁ、これも普通の親子にもよくあるよねーって感じです。

ではまた。次回に。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

ひとしずく 後書き 1

今回からは、「ひとしずく」の後書きを書いていこうと思います。

まず、なぜこのような小説を書こうと思ったのか。その動機を書こうかなと。

前回の追記にも触れましたが、このおはなしはモーパッサンの「女の一生」という小説の現代版、みたいな感じで書き始めました。

自分がそもそもいつこの小説を読んだのか思い出せないのですが、最初に読んだ頃っておそらくまだかなり若く、独身だったんじゃないかなと、なんとなく思うのです。

記憶を辿ると、最初の読後感が、「ヤバい男に引っ掛かったなー」だったから。

それから数年経って読み返してみると、これって…今でいう…モラハラじゃないの…?に感想が変わっていました。モラハラっていう言葉は一切使われていませんが。

で、これを今風に変換して全く新しいオリジナルの小説に出来ないかなーと考えて始めたわけです。

初めに小説ありき、だったわけです。

ただ、「女の一生」を読んで頂ければわかるかと思うのですが、主人公…お金持ちのお嬢様です。苦労知らず、世間知らずです。

何か困難な事があれば、親が助けてくれます。精神的な自立は皆無です。結局最後までそれが続くのです。親が亡くなれば、今度は乳兄弟の元お付きのメイドがやって来て、主人公を助けるわけですよ。で、ラストまで自分の人生を他人に預けたままなわけです。

その辺りがう~~ん……と引っ掛かっていまして。もうちょっと精神的自立?を「ひとしずく」の主人公にはさせた方がよいのか否か……。書き進めながらずっとその辺で悶々としていました。

やられっぱなし?で終わるのか、何かショックを与えて目を覚まさせるのか。

で、結果「目覚め」というカテゴリにて主人公には精神的自立をしてもらいました。

その点が、「女の一生」とは異なります。

書かずに終わる方が小説としては正解だったのかなーとも思うのですが。でも実際「目覚め」以前の話は書いていてスッキリしないというか……それを通り越してイライラしている事の方が多かったのです。主人公の周りの人間にももちろんイライラしていましたが、どちらかというと主人公本人に笑。

そして、この小説で書きたかったのは、そういう点だけではなく、もっとこう……追い詰められ感? 孤独感? を出したかったっていうのもあります。

実際小説などを読んでいると、よくありますよね。「そうして、私は父に電話をして代わりに◯◯してもらった」とか、「だから、僕は夢を叶えるために母に留学資金を出してもらってアメリカへ飛んだ」とか、そういう類い。それはそれで全然構わないのですが、私個人的にそういう文章を見ると、なんだかガッカリしてしまうのですよ。それまで楽しく読んでいたのに、急に冷めてしまう感じ。そこからもう、先を読みたい気分にはなかなかならないのですよ。全くワガママで自分勝手な感想なんですが。冷めてしまうものは冷めてしまうのだからどうしようもない。

なので、自分で書く分にはそういうのが一切出てこない小説がいいな、と思っていて。助け合い……本当に大切だと思いますよ。でもそういうのが全然ない小説があってもいいんじゃないかと思って。情け容赦なく、そういう部分は省かせて頂きました。まぁ正確にいうと、主人公は無駄に?色んな人を助けているのですが、やればやるだけ逆に誰からも助けてもらえないという笑。そういう哀しみなり憐れみなり可笑しみなりが漂う小説にしたかったのです。実際漂っていたかどうかはわかりませんが。

小説に解説など要らないと私は思っています。読み手それぞれの読後感を持ってもらえればそれでいいと思います。しかしながら、介護と育児の同時進行、モラルハラスメント、親子の歪んだ関係性などなど、取り扱ったテーマがいっぱい過ぎてギュウギュウになってしまっているので、何作か振り返ってこれはどういう意味で書いていたのか、というちょっとした解説的なものを次回からはやっていこうかなと思っています。

では、また次回に。



↑↓いつもありがとうございます
にほんブログ村 小説ブログ 現代小説へ
にほんブログ村
続きを読む

 |   |  次のページ»»